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「そ、そいつは俺の‥」
私とムカつく女の視線が集中して焦った様子を見せる彼。
「フミ‥」
思わず彼の名前を呼ぼうとした瞬間。
「そいつ前カノなんだけど、スッゲェしつこくてよぉ」
彼の口から出た言葉で私の頭は真っ白。
今何て言ったの??
前カノ??
しつこい??
彼の言葉が信じられず呆然と立ち尽くす。
頭の中がグルグルして何も理解できない。
いや、しようとしてないのかもしれない。
「お前いい加減にしろよ。もぅ来んな。」
いつのまにか、ムカつく女をどけ私の前に立った彼が私を睨みつけドスをきかせた低い声で言って私は軽く突き飛ばされた。
ガサッ。
っと私は両手の荷物を落とし、扉は閉まる。
その後にはガチャっと鍵が閉まる音だけが虚しく響いた。
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