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俺はしばらく自然が奏でる大合奏を聞いていた。だが、それは何の前触れもなく訪れた。
ガサガサガサ!白い物体がいきなり木から落ちてきたのだ。俺は驚きながらそれに注目する。
「あいたた……」
女の子だ。年は中学生くらいで、雪のように白い髪を左サイドで括っている。大きな目に、赤みがかった頬。プックリとした唇は桜色だ。さらに巫女服を着ていて、何やら不思議な感じがする。
普通ではない。そんなオーラを纏っている気がする。言葉では表せない、でも異様なオーラを感じる。
少女は木から落ちたのがよほど痛かったのか涙目になっていた。俺はしばらく唖然としながら少女を見つめる。
とても可愛い女の子だった。
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