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劉蓮は午前中のあの報告を思い出した。
皇族の暗殺は斬首。
そのことは誰もが知っている。
それほどの危険を冒してまでなぜ黄貴妃は二人を殺そうとするのだ!?
しかもなぜ、監視においた男が言っていた計画とズレている。
計画の中には胡蝶の母や姉を殺すなどとはなかった。
まさか…男の報告ミスではあるまい。
それとも私に宮殿の中に注目させたかったのか…?
なにかが劉蓮の中で引っかかった。
「落ち着いたか?」
劉蓮が顔を上げそっとささやく。
「うん…」
「ならいい。ゆっくり休め」
「瑛姫は大丈夫?」
「ああ、今は寝ている。体調がよくなったら見に行くがよい」
コクンと胡蝶は頷く。
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