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「ひ、一つ聞いてもよろしいですか?」
「なによ」
「な、なぜ皇妃様の母や姉を殺す必要があったのでございましょうか?」
「あの一家は容姿が似ているわ。母親の方はともかく、姉のほうは胡蝶に似ているだけっていう理由で陛下に気に入られたらもともこもないわ。母親はついでに殺したってところね」
「そ、そんな…」
「計画がくるいまくったわ!これじゃあなんのために陛下に宮殿内だけを重要視させたのかわかりやしないわ!」
「こ、黄貴妃様。わ、私は陛下に、あなた様の監視役として顔を知られているのですよ?わ、私は…私は…」
「なにそんなに恐ろしがってるのよ。私が皇妃になったら、約束通り一品官にしてあげるって言ってるじゃない。不服なわけ?」
「い、いえ、めっそうもございませんっ」
(結蓮…あなただったのね…。でもなんでこんなことするのよ…)
胡蝶は誰にも見つからずにその場を離れ、部屋に戻った。
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