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胡蝶と一緒に朝餉をとった後、再び公務に戻った帝の室に、朗宰相が訪ねてきた。
「陛下、実は、黄早雲の件でご報告が」
帝がさっと手を挙げると傍に立っていた二人の従者が静々と部屋を出て行った。
「何かあったのか?」
「は、実は…調べたところ、黄早雲という九品官は十ニ年前、役人をやめておられます。そして今は宮殿内の秘部署におり、宗來と名乗っております」
「宗來だと!」
宗來――黄貴妃のところに忍び込ませた患者の名前。
「陛下、あの男は黄貴妃と通じておられたようですな」
「何を言うか。あの男は信頼できる。もしお前が言うようにそうならば、なぜ黄貴妃の計画を我々に教えたのだ」
「確かに…その通りではございますが」
ふいにドアの外に男の影があった。
「陛下、失礼ながら入らせていただきます」
入ってきた宗來を見て、朗と劉蓮は息を呑む。
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