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気が付いたら、30才がすぎてた。20代はそれなりに過ごせたのかな?自分で評価すると…まぁまぁかな。
なんて、ふわっとした感じでごまかしてしまう。
20代なんてあっという間だよ!って聞いてたけど、結構長かったと思う。でもその頃の自分は今の自分なんかと比べると、すごく子どもで無駄に若さを消費してただけだ。
10年タイムスリップして、頭ん中だけ今のままなら、人生上手くいくんだろう。あの時の失敗はしないし、選択ミスもないし、あんな事言わなかっただろう。
人生はやっぱりその時の年齢より大人な考え方ができればあるていど成功する。もしくは、突然やってくる強運。それを掴んでしまえばね。
いい事なんてないね。誠実に生きようが、人の為に何しようが、誰かを愛していようが。
世でいう、犯罪者や弱いヤツをいじめるヤツ。道にゴミを平気で捨てるヤツ。ルールなんて守らないヤツ。
そんな人間でも、幸せを手にする。
そう、思ったとき馬鹿らしくなった。
ふと、涙が流れた。
ある日オレが家にいるのが息苦しくなって、出かけようとすると、そこに見かけない男性がこちらを見てて、少しドキッとした。通路に色々荷物置いて、すぐに引っ越ししてきたってわかった。
「大丈夫ですか?」両肩にカバンを掛けた男性がオレに向かって話してきた。
「えっ!はぁ。」
何が?意味わかんねーし。オッサンの方が大丈夫か?カバン重いんやろ。今にも落としそうやけど。
「持ちましょか?」いらんこと言ってしまった。
「本当に?ちょっとドア開けるのに、持ってもらってもいいですか?」
渡してきた。
「これっすね」カバンをオジサンの肩からずり落ちないように受け取った。
結構重たかった。
やるなーオッサン。ちっさいのに。とか思った。
「ありがとうございます。助かりました。」
「別にいいっすよ」って言って返した。それ以上は話さなかった。
とりあえず昼飯でも買いに行こって思ったんでオレはマンションを後にした。
何食べよ?米系は欲しいね。なんて考えてながら。
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