『Little nondiary』

消しゴム

どうやら消しゴムで消した面積分だけ僕の存在が消えてしまうらしい。

これは、僕にとっては好都合だ。

馬鹿みたいに騒ぐクラスメート、やる気のない教師、世間への体裁を気にする両親。
僕の苦悩の元凶だ。

それに、一番嫌いなのはこんな世界に馴染めない僕。

何者にも干渉されることなく、存在を消してしまいたい。

僕は、無心で消しゴムで自分の体を消した。