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僕は君のことなら何でも知っている。何時もどんなときも、そばで見守っていたから。
僕と仲良くなるにつれて、君の友達は少なくなった。でも、君も僕もそんな事は気にしなかった。二人で楽しければそれで良かった。
ある日。
酷く傷ついた君は泣きじゃくりながら僕に言った。
「もうこんな世界に居たくないよ。いっそ消えてしまいたい。」
その瞬間、僕は君を手に入れた。
僕は『君』になったんだ。
もう傷つかなくていいよ。僕が代わりに『君』として生きていくから。
ようやく手に入れた君の身体。
やっと月に手が届いた。
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