1.あの頃は

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いつからだろう……… 人と関わることを止め、頼らずに生きていこうと思ったのは……… 元々、育ちから良くない俺はいつも通り退屈な毎日を送っていた。 刺激が欲しかったとか、幸せになりたかったとか、そんなことではなく、ただ無気力だった……… 人と関わることを止めた俺は学校でも、独りでいる時間が増えた。 授業を抜け出して、屋上で煙草を吸う。日常である。 屋上は唯一独りで居られる場所で、俺の好きなところだ。 今日も何も考えず、煙草を吹かしていると、後ろの扉が開く音がした。 「ガチャ………キィー………」 (ちっ……誰だ、こんなところにくるのは) そこには、君がいた。 「あれ?サボろうとしたら、先客がいたんだ………って、不良で有名なヨシ君じゃないか」 「あ?誰だ、お前?」 「えー、酷いなぁ~。ほら、同じクラスのマリだよ~」 「………知らねぇ」 マリ「全く、クラスに居ないからそんなことになるんだよ!」 マリ「とりあえず、今すぐ覚えなさい!」 「うるさい………いいから、でてけ………」 マリ「あ!煙草吸ってる!止めなさい!」 「あ?ちっ……お前っ返せ!」 マリ「や~だよ~だ」 「うぜぇ……うるせぇ……イライラする……」 マリ「カルシウムが足りないんだよ!ほら、牛乳!」 「あ゛ー!!うるせぇ!!でてけ、糞アマ!!」
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