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「今日、おまえ、チュウ公の店で何やってたんだ?」
「チュウ公の店ですか?」
「オカマのチュウ公だよ、俺の幼なじみのなぁ、知ってんだろ、おまえ夕方、チュウ公の店に入って行ったろうが」
公園でよく話し掛けてくる オカマの事だろうか?、意味がわからず僕は黙り込んだ。
「りょう、とぼけんなよ、俺はチュウ公を締め上げて、聞いて来たんだからな、中学生のくせにオカマバーなんかでバイトしやがってキモいんだよおまえ」
「えっ、そんな事していない!」
父は立ち上がり僕に詰め寄って来た、酒臭い息が顔にかかり、僕は胸倉を捕まれて軽く持ち上げられた、頭が天井に付きそうだ、父は身長185センチ体重100キロの巨漢だ!
「僕、バイトなんてしてません」震える声でやっと言った。
本当に僕はバイトなんてした覚えがなかった、ただ、駅前の繁華街を宛てもなくブラブラしていた所を、偶然、麻雀店から出て来た父に、目撃されただけの事だろうと思った。
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