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荒城は良一が、出院後、親と一緒に暮らす事が不可能だった為に、荒城の元で働くことを条件に良一のためにアパートを借りたのだった。
こんな、荒城の好意も全てが報われるわけではなく、出院後、散々世話になっておきながら、無言で行方をくらませてしまったり、同じような犯罪を繰り返して、少年院に逆戻りしたりする、むしろ、そんな少年の方が多いのだ。
荒城は思う、そんな少年たちが大人になった時、『昔、こんな、おせっかいな、馬鹿な大人がいたな』と思い出してくれればいいと…
◇
僕は会社で、暴力行為を働いてしまった件で、しばらく仕事を休む事になってしまったので、とりあえず、保護司の青木さんに携帯電話から連絡をしてみたのだが、青木さんは所用で夕方まで、帰らないとの事だった。
僕は過去に無意識の中で義理の父を、コンクリートブロックで、殴りつけた事件を思い出していた…
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