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僕は会社に急いだ、親方の顔を思い浮かべると恐ろしくなってきたが、殴られるのを覚悟して事務所の扉を開けたのだった。
事務所には中学校の同級生で同僚のまさしが一番乗りしていて、長椅子に座ってカップラーメンを啜っていたが、僕の顔を見ると割り箸をポロリと落として驚いた顔をした。
やっぱり僕は、三日間寝過ごして無断欠勤してしまったのだろうか?
他の社員はまだ、誰も出勤していなかったので、何となくホッとしたが、みんなになんと言い訳したらいいのだろう?
とりあえず、一番仲のいい、まさしに最初に会えたのは運が良かった。
「まさし… おはよ僕、もしかしてなんかやっちゃった?」
「りょう、おまえ、やっちゃったって、昨日、鈴木をぶっとばして、こんな会社二度と来るかよって、たんか切って仕事をバックレて帰っちまったじゃねえかよ!」
「えっ、僕昨日、仕事に来たの?それで、鈴木さんを殴った? 殴られたんじゃなくて?」
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