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俺は急いで、ドアを開ける。
「亜美、どこか痛いの?」
様子を見てありのままの質問を彼女にした。
「急に、何言ってるの?」
「だって今、腰押さえてたから。」
「あ、ちがうよ!ちょっとかゆかっただけ。心配しすぎ!」
今の彼女は別人で、本当に何も異常がない感じだった。それを見て俺も不安を感じず、彼女の言葉を信じた。
「なんだよ!まったく。」
「かんちがいしすぎ!早く練習手伝って!」
「うん!」
俺は喜んで彼女の手伝いを始めた。彼女も普通にスマッシュを打つ。いつもより、すばやくそして無理をして。
俺はまだこの時、気づいていなかったんだ。
この痛みの意味も。そして彼女も自分のことも。
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