QUESTION 現実≠真実

始まり

退院し家に戻り、いつもの生活を取り戻したある日

『今日は恩人さんが来るんだからね！！』

家中に母の大きな声が響く

『…うん…わかってる』

寝ぼけながらも
眠たい目をこすりながら起き上がった

恩人さん

私が階段から落ちた時に助けてくれた人の事

母は恩人さんと呼んでいた

『じゃあ行ってくるぞ
恩人さんにくれぐれもよろしくな』

父が会社へと向かっていった

『いってらっしゃい
あらやだ、咲はまだパジャマ着てる
早く着替えてお花買ってきてよ』

母が楽しそうに言った

『花？』

そこまで気合いをいれる事？

まぁ命の恩人といえば恩人さんだ

『わかった』

バタバタと用意を始めた