2 映る影

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『何かいるよね?』 って何? 「えっ?晃ちゃん何かってなんのこと?」 ちょうど今幽霊のことを考えていたので、真佐子はびっくりした。 晃一はう~ん、と考え込むように言った。 「時々白い影みたいのがスッと横切るんだよ。 僕の気のせいかもしれないけど」 「えっそうなの? いつそんなの見たのよ。」 「引越してきた日の夜と…その後も何回か見たかな。 あと人が横を通ったみたいな風を感じたりしたこともあるよ。」 特に怖いことでもなさそうに晃一は淡々と説明する。 なんだったのかなあれ…とかつぶやきながらオヤツを探しにキッチンへ行ってしまった。 「雅もなんか見たよ~。」 いつのまにか来て二人の会話を聞いていた雅が言った。 「えっ?みーちゃんも見たの?」 真佐子はますますびっくりする。 「なんかねぇ~白くて大きくて白クマさん?」 白クマのお化け? 自分はさっぱりお目にかかっていないが、子供たちには見えるのだろうか。 二人ともちっとも怖くなさそうだが、心配することもないのかな? 真佐子は幽霊いたからと言って今さらどうすることもできないよね…と呑気に考えていた。
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