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中は豪華というわけではなく、普通の事務所というのが第一印象。
何なんだ、ここは!何をするところなんだ!
そして、華山さんは俺に何をさせようとしているんだ!
「あら、陽菜ちゃん!こんにちは」
明るい声が聞こえた。
誰かいたのか。
あまりに静かで気付かなかったよ。
見ると、若い女性が一人、仕事机に腰掛けている。
「こんにちは、茜(アカネ)さん。社長、いますか?」
「うん!いますよ~」
しゃちょー?
今、社長って言いました!?言いましたよね!?
まさか、社長のとこに行くの!?
「は、華山さん?社長って……」
「ん?社長は社長よ?」
「いや、そうじゃなくて……」
「さて。行くわよ」
華山さんはすたすたと歩いていく。
先程の茜さんがまじまじと俺のことを見ていた。
心の底から不思議がっていることが分かる。
そりゃそうだよね。
俺もこの場所が不思議だもん。
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