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言葉で説明するよりも分かりやすいよね……。
華山さんが手紙を開く音がする。
たったあれだけしか書かれてない手紙を読む時間は少ししかかからないはず。
もう華山さんの顔見れない……。
「こ、これは……こ、こんなことが本当にあるのね……」
華山さんが引いているのが分かります。えぇ。僕も引きましたもん。
自分の境遇に自分で引きましたもん。
「家も無くなって、バイトも探せず、今に至るのです……」
「そ、そうだったの……」
車の中が凄く重い空気だ……。押し潰されそうだ……。
というか、この車はどこに向かっているのだろう。
「あ、あの華山さ……」
どこに向かってるか聞こうとしたけど、華山さんは何かを考えてる様子だった。
何だろう?
も、もしかして明日からの俺との付き合い方を考えてるのか!?
「羽山くん!」
「は、はい!」
「私に一つ考えがあるんだけど、どう?」
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