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私は教室に着き、真ん中の列の1番後ろに座る。
前の前は、1番仲のいい山内(ヤマウチ)りかちゃんの席。
すっごく可愛いし、性格もいいし、頭も良ければスポーツもできる。
こんな素敵な子が、どうして私と仲良くしてくれてるのか未だにわからない。
りかちゃんがこないか見ていて、私は全く気づかなかった。
「はよっ。」
そう、海志くんが来ていて私に挨拶をしてくれてることに気づかなかった。
「あっ、お、おはよっ!」
「柚瑠ちゃんは、笑ってたほうが可愛いよ。」
「///」
「照れて「おい海志ー!サッカーしに行こうぜ。」
そう言って、海志くんの言葉を遮る、親友の田中修哉(タナカシュウヤ)くん。
「おー、今から行く。じゃあ柚瑠ちゃん、またあとでな。」
「あっ、うん。」
あーあ、行っちゃった。
海志くんはサッカー少年。
聞いた話では、4歳からサッカーをしているらしい。
そして私は、サッカーしている海志くんを窓から見る。
サッカーをしている海志くんは、すごい楽しそう。
だから幼くみえる。
ーそんな海志くんを見てるのは、私だけじゃない。
クラスの子たちも見てるし、もちろん他のクラスの子たちも見てる。
いつもどこかから、「かっこいい!」とか「海志くん!」とか「こっち向いて!」の言葉が聞こえてくる。
それが物凄く嫌で仕方ない。
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