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神より授かりしこの身体。
それを衣服で隠し生きるなど、最も恥ずべき悪徳だ。
男、田村麿彦五月雨 我田引水(たむらまろひこさみだれ がでんいんすい)がそんな悟りを開いたのはいつの頃であったか。
少なくともの境界線を引くならば、それは成人式を終え、昔の友と再開し、最近流行りの寿司屋で飲もうということになり、席を予約し、『五名でお待ちの、たむらまろ……ひこ、ごがつあめ様ー』と店員に笑いを堪えながら呼ばれた瞬間よりは後のことである。
愚者は愚行を恥とせず。
自身が服を着るだけでは飽き足らず、ペットという名で括った犬猫の類いにまで、それを半ば強要する始末。
そんな現実に嫌気が差して、ほとほと差して、超バリバリメガトン差して、男は────。
ついに己の意志を表明する決意をした。
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