麗奈と海里

婚約

手紙を開けてみる。

なんなんだろ？

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
海里へ

お互いに嫌ですの一点張りでは、いつまでたっても終わりませんから、あちらのお母様とも相談して、あなたたちの意見関係なく、婚約を進めることにしました。
いいですね、あなたはこの話を逃したら、一生結婚出来ませんよ！
孤独死するだけです！
一生独身で孤独死なんて、一家の恥です！
あなたのための婚約ですから。

指輪は後程、送ります。

母

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

は？ひ、ふ、へ、ほ？

どうなってるんだ？

｢私、こんな手紙貰ってないけど？｣

｢お前の、母さんは親バカだから、『私とて、嫁になんか出したくないのよ。私の可愛い麗奈』、とか長い文を書いてるんだろ？｣

｢水谷のお母さんが、冗談言ってふざけてるとかは？｣

｢母さんが、冗談を言うなんて、お前が自分の事以外で泣くくらいあり得ない｣

｢私を例に使わないで！私だって人の事で泣いたこと位ありま…………せ……ん…？｣

｢ほらね。ないだろ？幽霊は自分の事しか、考えないんだよ｣

このセリフから、二秒後。水谷は床に倒れていた。

私が、水谷のみぞおちをグーでパンチしたからだ。
ザマーミロ!!

｢私と、世界中の幽霊に謝れ!!｣