朝の手紙

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牛乳を飲んで、落ち着いてから、水谷を睨んでやった。 「なにかご用件でも?」 「僕も返事、書いてきたから」 「そらゃ、どーも」 「冷たいなぁ~。『幽霊女』さんは」 コイツの辞書には、『悪気』という言葉が無いらしい。 「その『幽霊女』さんは、アンタと話したくありません」 「あっ。僕と蛍が中一のとき、靴を隠したのまだ恨んでるんだぁ~」 「そうですよ。私は根に持つタイプですから!」 「いじめっていう、いじめじゃないのに大袈裟だなぁ~」 コイツの辞書には、『責任』という言葉も載っていないらしい。
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