一人目

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でも生徒会入りして二週間。 わんこは全然懐いてくれません…っ。 「むーっ」 机に戻って、机に突っ伏していると、机がコトンと音を立てた。 思わず顔を上げれば副会長さまがにこりと微笑んでいました。 王子さまスマイルきたこれ。 「ミルクティー。砂糖多めだよ」 「ありがとー。僕ミルクティーだーいすきっ」 机の上で湯気を立てているマグカップをてにとり、サービススマイル。 どうだ。可愛いだろ。ああん? 副会長は俺のサービススマイルに頬を赤らめることなく、ふとパソコンを覗きこんだ。 「おやおや。仕事進んでないようだけど」 「うっ。そ、それは…」 「ちゃんとやらないとダメだよ?いくら顔だけで選ばれた無能な男のくせにぶりっこ女顔だからって、生徒会に入ったからには、きちんと仕事をしてもらわないと、ね?」 王子スマイルで毒づくんじゃねぇよ。 この腹黒ろが。 あ、俺もか。
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