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テクテクテクテク
蓮は人が来ると期待を持って待つことをやめ、諦めて歩いて校舎を目指している。
「…にしても何でまだ何にも見えてこないんだ…?」
そう。門から20分以上歩いているのに、周りには森と呼ぶに相応しい程の木があるばかりなのだ。
「…………………。」
心が折れそうだ。
それから暫くは無言で歩き続ける。
すると見えてきた人影。
やっとか…。
少し安心するが、徐々にはっきりと見えてくる人物を認識するなり蓮は驚くと同時に焦ってしまった。
…なんでこいつが此処に?
疑問が浮かんでくる。
そいつはこの辺でNo.1の族、青龍の副総長で、何回か会ったことがある奴だったから。
そして俺が憎む…いや、怨むべき相手の一人かもしれないから…。
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