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すると遥香はこれでもかという位驚いて
「!?飛び越えたって…あの門は5メートル以上あるんですよ!?貴方みたいな……。」
そこまで言うと、言葉を詰まらせた。
「ハッ…えーと…その……。」
そんな遥香の様子に何かを気付き、今度は蓮が言葉を詰まらせる。
と言うのも、今の俺は前髪が目の下まであるもさもさした鬘に瓶底眼鏡という如何にもオタクという容姿をしているからだ。
どうしてかって聞かれたら俺が知りたいくらいなんだけど。ある人に言われて仕方無くこんな格好をしてるんだよね。
そんな格好をしている奴が5メートル以上もある門を飛び越えたら普通驚くよね。
俺がどうしようか悩んでいると
「…まあいいです。門を開ける手間が省けましたから。さぁ行きましょうか。」
俺の様子に気が付いたかのか付かなかったのか、遥香はニコリと胡散臭い笑みを浮かべながらそう言った。
「…はいっ。
ボソッ 猫被りー…。」
遥香は親切心でそう言ってくれたのかもしれないが、俺は族の時の遥香を知っているためそんな違和感ありありの遥香の笑みに、つい本音を呟いてしまった。
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