「こんにちは、お侍さん」

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  ――ドサッ! 関西某所のすみれ荘201号室の住人、松本茜(まつもとあかね)はベランダから聞こえてきた不審な物音に眉を顰(ひそ)めた。 時刻は午後十時を回っている。 (え、何やだ、怖い) 思わず身震い一つ。 「何だろ、今の音……」 眺めていた一枚の写真から恐る恐るベランダの方へと視線を流す。 刹那、茜の絶叫は近所中に轟(とどろ)いた。 「いやあぁぁぁぁぁっ!! お化けえええええ!」  
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