何も知らない、少女

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ベッドから出てパソコンの電源ボタンを押す。 完全に立ち上がるまでしばらく時間がかかる。 「ボロ…」 ガガガと機械音が部屋に響く。 ヘッドフォンを取り出し、接続する。 完全に立ち上がったのを確認すると、電子メールのアイコンをカチカチとダブルクリックする。 ほとんど宣伝、宣伝、宣伝。 毎日がこうである。 しかし今日は違った。 「…宣伝じゃ…ない?」 クリックしてメールを開く。 「…なにこれ?」 《今あなたが試される。虹色の姫の資格を、守り、守られる資格を。さぁ立ち上がれ。戦いはすぐそこに。》 「…だれだろ?」 カタカタとブラインドタッチで素早く字を打ち込む。 《あなたはだれですか?迷惑なのでこういうことはやめてください。》 送信をカチリとクリック。 「よし、…それにしても厨二くさいな……」 チャラーンとメールを受信したことを知らせる音がパソコンではなく携帯から鳴った。 パチンと携帯を手にとり開く。
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