38人が本棚に入れています
本棚に追加
「私、ちょっとここらへん散歩してくる。」
父「大丈夫なのか?道ちゃんとわかるか?」
「大丈夫だって。」
今は一人の時間が欲しかった。
通天閣が見えた。
ここが大阪かぁ…
何かガチャガチャした町だなぁ…
日が落ち気が付くと、見たことのないような場所に来ていた。
ヤバい、迷子じゃん…
ケータイも置いて来ちゃったよ…
私は町をさまよった。
あっというまに時がたち人気が少なくなっていた。
あぁ、もうダメだ…
そう思っていたとき、橋が見えた。
あれって…
“心斎橋”だった。
もしかして、誰かに逢えるかも…
私は橋のところへ行ってみた。
しかし、誰もいなかった。
落ち込んで途方に暮れていた。
?「こんなとこでどないしてん?」
「えっ!?あっ、あのっ、迷子になっちゃって。」
奇跡が起きた。
私と同じ年齢くらいの男の人が話しかけてきた。
その人を見た瞬間今まで感じたことのない気持ちになった。
?「迷子かぁ…家どこ?」
「うーんと、東大阪市〇×町…」
?「俺の家の近くや。ついてき。」
「えっ!?そんな…悪いですよ。」
?「大丈夫やって。」
その人は微笑んでそう言った。
私はその時から頭の中からあなたのことが離れなくなったのかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!