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「貴方は植木鉢が頭に当たって死んだんですよ。」
という声が後ろから聞こえた。
振り返ってみると、白い布を巻いただけのような、服とは言い難い形状の服を着た、妙齢(ミョウレイ)の女性が立っていた。
「…成る程。では記憶が無いのは死んだからか。ありがとう。で、此処はどこで貴女は誰で俺は何故此処に居るんだ?」
聴きながらもある程度予想はしていたが、確証を得る為にそう尋ねた。
「此処は世界の間(ハザマ)で、私は神。貴方が此処に居る理由は…」
「理由は?」
「貴方は呼ばれたの。貴方達の言い方で言うと、異世界という場所に」
「異世界?」
「そう。そこは科学は貴方の世界の中学生レベルにも満たない代わりに、魔法というものが存在している。この魔法を生活に取り込むことで文明を為している世界、その世界の意志が貴方を必要としている。」
「世界の意志?」
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