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遭難して3日。えこと出会って2日が経った。
この島の状況と地形を把握するため、現在ドイツとイタリアは森の中を散策中。
(日本はえこと留守番中)
「イタリア!真面目にやらないか!」
早速飽きてしまったのか道草を食うイタリアに怒鳴るドイツ。
「ヴェ~~~っ!真面目にやってるよぉ~~っ!ほら、この花えこちゃんにあげたら喜ぶよ?」
イタリアの目の前には可愛らしいピンクと白の花びらを持つ小さな花が群生していた。
「そんなこと今は必要ないだろう!!」
「だってぇ~…ドイツ怯えられたままでしょ?これあげたらえこちゃんドイツに懐いてくれるんじゃない?」
「む………そうか…?」
結局ドイツはえこに怯えられたままだった。未だに懐いてもらえずショックを引きずった状態のため、イタリアの提案に乗ってきた。
「とりあえず場所を覚えておいて帰りに摘んで帰ろうよ。ね?」
珍しくまともな提案をするイタリアにドイツ折れて、帰りに寄れるよう見つけやすい所に目印を残し散策を続けた。
その頃えこは日本の膝の上にいた。
「えこさんはどこからいらしたのですか?」
「えこ、いらしたの???」
日本の膝の上で足をぷらぷらと揺らしながらきょとんとした表情で見上げあむあむと干した果物を頬張っていた。
勿論日本の言った言葉の意味が分からず反芻した。
「あぁ…えぇと…、えこさんのお家はどこですか?」
幼い子には難しい言葉だったかと、今度は分かり易く言い直す。
「えこのおうち?わかんない!」
「父上や母上が心配なさってますよね…」
「ちちうえ?ははうえ???しらない。えこはずっとひとりだよ?」
そう言い放ったえこに日本は驚愕した。
親がいない?
ずっとひとり?
ならばドイツが言っていたように、えこは本当に国なのか…?
どこにある国なのか?
何故遭難していたのか?
もしかしたらこの地は実はどこかにあるえこの国であり、えこは生まれたばかりなのでは?ならばこの子はその「国」として自我はまだないのでは?
日本の頭の中では色々な考えがぐるぐると回っていた。
とりあえず、ドイツとイタリアが戻ってきたら相談しよう。そう思いつつ無邪気に「くだものおいしいね!」と笑うえこの頭を撫でた。
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