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「えこちゃんは国なの?」
イタリアは自分用の果物をよく噛んで飲み下し、美味しそうに口に頬張る少女に尋ねた。
「くにってなぁに?」
少女は髪を揺らしながら不思議そうに首を傾げ答えた。
「俺たちと同じ存在だよ。俺はイタリアって国。ドイツも日本も国だよ?えこちゃんは違うの?」
「ん~~~…、わかんない。えこはえこだよ?」
疑問だったことを投げかけてみたがよく理解できないのか、えこは首を傾げた。
「まだ国としての自我がないのか?」
「うーん、どうなんでしょう?しかし『エコ』なる国か地域の名前は聞いたことありませんね…」
ドイツも日本も真剣に考え込んでいるが、イタリアはのんきにえこと浜辺で砂の城を作って遊んでいた。
「見て見てドイツー、日本ー、上手に作れたでしょ~♪」
「みてみてぇ~~♪」
すっかり意気投合したのか2人はキャッキャとはしゃぎ芸術的な巨大な砂の城を完成させていた。
「「………(汗)」」
「ま、まぁ…先にこの状況を打開する事が先決だな……」
「そうですね…」
えこの事もあるが、それよりも先に遭難している今、どうやってここから脱出出来るかを考えることにした。
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