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『はぁ…』
私が折れた。今日は遅くなるなぁ…お母さん大丈夫かしら。一応連絡しておこう。なんで私が…って生徒会長だからか。なんで生徒会長なんかになったんだろう。あーあれだ…この学校すごく治安悪くて、それになんか臭いし……
『「嘘つき」』
──え?あれ??
今、私、嘘つきなんて言おうとしてない。しかも声出した覚えない。なのに、私、いま。
「ア、リス…アリスアリスアリスアリス」
『ひっ……だ、誰かいるの?』
極めて警戒した声で言う。
「アリス」
アリス…?恐い。また…なんなのこの感じは。恐い恐いこわいコワイコワイコワイコワイ!!!!!
「アリス」
『嫌…!!』
私は情けないことにしゃがみ込んでしまった。後ろから声がした。私は振り返るのが怖くて前を向いたままだ。振り向けない、恐い。でも、見ないと。背を向けてる方が恐いし危ないわ。
『だれ?』
私は震えながら、立ち上がり、おそるおそる振り返った。
「こんにちは、アリス」
…開いた口が塞がらないとはこのことだと思う。そこには妙な格好をし眼鏡をかけた中学生くらいの白髪の男の子が立っていた。おまけに白いウサギ耳までついている。
『あ、あなたはだれ?』
「僕ですか?僕は白ウサギ あ、こんばんはでしたね」
『白ウサギ……』
なにを言ってるのこの人は。白ウサギ?
笑うどころか呆れだ。なにかのドッキリなのかな…それに、
『私はアリスなんて可愛い名前じゃないわ』
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