第三章

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 部屋に入って約5分。 小さなテーブルに向かい合わせになって座っている。…一言も喋らないまま… そんな沈黙を破ったのは柊ちゃんからだ。 「今日…何で遅くなったの?」  機嫌が悪いよ…。どうしよ…。 「…友達と…お話してた。」 「どこで?」 「ファーストフード」 「こんな時間まで?」  柊ちゃんの整った顔がだんだんしかめっ面になっていく…。 「…うん」  だんだん私の声も小さくなっていく…。 「今日俺何て言ったか覚えてる?」 「…高校生になったからって夜遊びとかするなよ…って言ってた…」 「約束破ったな?」 「…ごめんなさい」 「…」  柊ちゃんは黙ったまま私を見た。
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