第三章

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「罰として今日から一週間、学校以外の外出なし。するなら俺もついていく」  何でよ…。何でそう子供扱いするの…?高校生にもなって、今どき保護者みたいな人がついてくるなんておかしいよ…。  目から生暖かいものが流れてきた。 「…日和?」  柊ちゃんは困ったような顔で私を見た。 「っで…んでよぉ…」  言いたくない。言いたくないよ…。でも込み上げてくる…。でも…。でも…。  私は自分の服をギュッと握って笑った。 「ちぇ。泣けば許してくれると思ったのに、困った顔されちゃったらめんどくさくなったよっ」  顎にある柊ちゃんの手を両手でどけて言った。 「…日和?いつからそんなこと出来るようになったの?」  柊ちゃんは私に微笑む。 …目笑ってないけど。
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