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次の日学校に行くと朝から沢山のパトカーが来ていた。
プールの入り口から更衣室にかけて黄色いロープが張られ、先生方が厳しい顔で右往左往している前には黒集りの人集りが出来ているのが見える。
僕はその人並みをかき分けて前に出た。
すると数十名の制服の警官の中に白いヘルメットと白衣を着けた救急隊員が3名紛れ込んでいて、
その3名が誰かを担架に乗せて運び出そうとしている。
見るとそれは賢治くん家のおばさんだった。
一晩中水に浸かっていたおばさんの体は水を吸い込んでブヨブヨにふやけている。
しかし蒼ざめた唇は何故か幽(かすか)かな微笑みを湛え、
それは空腹を満たしたばかりの人の様な表情に僕には見えた。
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