君は

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僕は辺りを見回した。 だけど、 いなかった。 僕は首を横に振った。 何も見えなかった。 友梨香は目に涙を浮かべ、大声で泣き出した。 「お兄ちゃん…!」 すぐに倉木の母が駆けつけて友梨香を抱き上げ、なだめる。 「ごめんね、悠輔くん。」 「いえ、大丈夫です。」 精一杯の愛想笑いをした。 愛想笑いしかできなかったから。 倉木、 お前はこれだけの人に 苦しみを与えたのに どうしてすぐに 消えたんだ? .
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