イタリアンホワイト

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「かずくん、起きてよ!」 「う~、後5分…。」 1学期の終業式が行われる今日、いつものように向日葵は、幼馴染の一輝を起こしに部屋へやってきた。 ショートカットの前髪をピンで留めて、短めのセーラー服が似合う17歳。 同じく未だにTシャツに短パン姿でベッドから出ようとしない少年。 これも毎朝のことで、小学校1年生からずっと、無くなると疑わずに行われている。 「いい加減に起きないと、もう起こしに来ないんだから!」 そうやって部屋を出ようとするのもいつものこと。 「わかったよ、起きるから!」 仕方無さそうに、目を擦りながら、一輝は起き上がり、おもむろにTシャツを脱ぎ捨てた。 .
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