2004年~夏~

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腕時計に視線を落とし、嘆息。 普段ならとっくに仕事が始まっている時間だ。 僕がその仕事に就く事が決まった時、僕の家族や友人、そして当時付き合っていた恋人は、皆心から喜んでくれた。 僕自身、これから己が進む道に希望と誇りを持ち、心踊らせていた。 結局、僕は何も分かっていなかったんだ。 絶え間なく続くプレッシャー。のし掛かる重責。 いつしかそれらに耐えきれなくなった僕は、こうして今日、逃げ出した。
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