言葉

3/3
前へ
/21ページ
次へ
目を泳がせている内海に対して、湯川はというとまるで常連かのように見えるほど堂々としていた。 「どうぞ」 ボーイはおしとやかにメニューを差し出すと颯爽とさっていった。 湯川「いつまで目を泳がせている?」 内海「す、すいません…。こんなとこ来るの、初めてなもので…」 湯川「…ウン。嫌いな食べ物なんかはあるかい?」 内海「いえ…特には。」 湯川「なら、僕と同じメニューでいいね?」 内海「あ…はい。」 湯川は徐に手を挙げた。すると先程とは違うボーイが来た。彼は少し迷いながらメニューを注文し、ボーイもそれからさっていった。 内海「湯川先生って、フランス語も読めるんですね。」 湯川「下に日本語表記があるからな。」 内海「…そうでしたか…すいません。」 湯川「いや…。…それより…ほんとに綺麗だな。」 内海「へっ!?///あ、あぁ、内装も外装も素敵ですよね~…」 湯川「ココのことを言ってるんじゃない。綺麗なのは、君だ。」 内海「はっ??///……ありがとうございます////」 内海が赤面してるうちに、注文した料理が運ばれてきた。ボーイはゆっくりと頭を下げると、爽快な足取りでさっていった。          
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

117人が本棚に入れています
本棚に追加