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綺麗に盛り付けられたスイーツに、内海は目を輝かせていた。
内海「うわぁ…。す、凄いですっ」
湯川「喜んでくれたなら、それでいい」
そんな内海を湯川は微笑みながら見つめた。
内海はスイーツを一口口へ運ぶと、感嘆の息を漏らした。
湯川「…堪能してくれたかい?」
内海「はいっ!!本当にありがとうございます〃〃」
湯川「そうか…。随分長い前置きだったが…本題に入ろうか」
湯川は姿勢を正すと、いつになく真剣な表情をした。
内海「湯川先生…?」
湯川「…。僕と君が交際しはじめて、もう4年が経つ。双方とも、変に偏りがなく、もう十分なんだと僕は考えている。」
内海「…え…?」
湯川「この…今の関係に…終止符を打ちたい」
内海はその瞬間、何かが切れた感じがした。今まで繋がっていたものが突然―。
湯川「言い方が悪かったか…。つまりその…」
内海「…。」
湯川「君の生涯を僕に捧げて欲しい。…こう、言えばわかるかい??」
湯川はタキシードのポケットの中から何かを取り出すと、内海の目の前に置いた。
内海「…コレ……」
湯川「開けてみてくれ」
内海は震えながら「何か」を開けた。するとそこには―小さなダイヤモンドが光る、指輪があった。
内海「…ウソ……ほんとに…??」
湯川「ほんとも何も、この指輪がある以上は、コレが証拠そのものだ。」
内海「…先生ぇ…」
湯川「…僕と、結婚してください。」
内海は今にも流れ落ちそうな涙を堪えて、小さく頷いた。
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