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「しょうがねぇな」
と言う左之さんの呆れた声を聞いて、あたしはそれをみんなの肯定と受け取る。
「はぁ、まったく、仕方ないな」
沖田さんは、そんな風に言いながらも、なんだかワクワクして見えた。
「よし!…じゃあねぇ、まず…ル…やり方は……」
ルールと言おうとして、あたしは慌ててやり方と言い直す。
みんなの視線が、あたしに集中する。
「うーんとね、とりあえず“王様の命令は、絶対に断る事ができないの。”」
とりあえず一番の決まりを言って、あたしは「それと~」と続けた。
「…命令」
そう、小さくあたしの言葉を繰り返す斎藤さんが、なんだか可愛い。
「そ。…命令。けど、命令は名前じゃなく、この割り箸に書いてある番号で指名するの」
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