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「総司~も、起きなきゃ…」
トントンと総司の布団を叩き、あたしは絶句した。
「弥斗…もーちょい…」
「ぎぃやあああああああああ!!!!総司の隠し子おおおお!!!」
「…は!?」
あたしの声に反応して、バタバタと幹部の皆があたし達の部屋に集まってくる。
「紺野!どうした!?」
あたしは、目の前にいる総司…の隠し子の脇と脇に手を入れて持ち上げる。
「総司の隠し子がいた」
4歳位の大きさのその子供は、物凄いほどに顔が整っている。
…総司にそっくり。
「総司の野郎…隠し子なんて…」
「おい。」
「まさか弥斗ちゃん以外にも女がいたとは…」
「変な事言わないでくれるかな」
左之さんと、新八にそれぞれツッコミを入れるこの子の言葉遣いは、子供のそれとは思えない。
「総司はどこに行ったのだ!先方のおたくにご挨拶に参らなければ!!」
「ちょ、近藤さんまで何言ってるんですか」
ストンとその子を下ろすと、がぼがぼの着物で体を隠しつつ、幹部のみんなにガンを飛ばす。
「僕だよ。沖田総司、本人!!」
総司の声を少し高くした様なその声。
あたしたちは目を見開いた。
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