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「総司の野郎、こんなこと子供に教えて…自分はどこに行きやがった…」
土方さんは、そう言って頭を抱えた。
ため息を着く彼の姿は、多大な疲れを物語っている。
「頭まで馬鹿になったんですか?土方……さん」
可愛い容姿から出る言葉。
頭が混乱する。
この生意気な言葉遣い。
話し方…
それはどれも総司に酷似している。
「こいつ…っ。ぜってぇ総司だ。こんな人をイラつかせる天才、あいつ以外に居られてたまるか」
「だから初めっから僕本人だって言ってましたよね?…だから土方は」
「おいいい!さんくらいつけろ!!」
この2人のやり取りを聞いていると、もうこの子供が総司にしか見えなくなって来た。
「で、でもなんで総司が子供に…」
しどろもどろになりながら尋ねると、総司がぐるりとこちらを向く。
「僕も良くわかんな「そ、総司!とりあえず服着よ?服!」
今にもポロリしてしまいそうな総司の着物をなおしつつ、慌ててそう言い聞かせる。
「土方さん!來さんか、山崎さん、子供用の服持ってないかな!?」
「え、わ、わからん。確認してみるから待ってろ」
「よろしく!」
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