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「そうか…そういえばもうすぐ約束の“五年目”だったっけ……」
ため息を吐いて目の前のカーテンを開く。
目に入ったカレンダーの年数と月があの別れた日からもうすぐ五年になることを告げていた。
再び目線を目の前に戻せば朝日に照らされた街が綺麗に輝く。
夜はネオンのギラギラした人工的な光で輝きゴミゴミしているこの街も、朝早いこの時間ならこんなに静かでこんなに美しい。
この時間が一番好きだ。
まるで澄んだ空気が自分の中のモヤモヤしたものも掻き消してくれるみたいで……。
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