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そして暫く待っていてあげると、予想通り蜂星くんは何回か口を開けては閉じてを繰り返した後、意を決したように重い口を開いてくれた。
蜂「あの…実は俺………」
「うん?」
決して急かさない。
あくまでも相手が話すのを待つ。
蜂「俺……実は家が自営業やってて…」
「自営業?」
それからの話によると、蜂星くんの家は小さなレストランを経営していたらしいのだけれど、この不況のせいか借金だけがどんどん膨らみ、ついには両親は
『金を貯めて迎えに来る』
という置き手紙と借金だけを残して姿をくらましたらしい。
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