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ん?自転車?
「藍さーん…………。君が乗っているそれは何かなーぁ……。」
「自転車よ。」
「よっしゃぁぁあ!!!藍大好き!!ちゅーしたげるから乗せて!!」
「嫌よ。」
「そ、即答、、、。」
「そうね…。
購買の幻の羊羹パン、あれで手を打ってあげてもいいかな。」
「ま、幻の羊羹パンって、あの、、!?」
「そう、あの。」
「そ、そんなぁぁ……。」
幻の羊羹パンとは、購買で売っている1日3個限定の、パンの中に羊羹を突っ込んでしまったというなんとも言えない奇抜なパンだ。
最初はみんな羊羹パンを笑っていたのだが、食べた生徒はみんな必ずもう1度食べたくなるという謎の中毒性をもっていて、今では昼休みが始まって1分もたたない内に売り切れてしまう。
私の運動神経では昼休み前から購買を張っていたとしても、あの戦場では100%買えない自信がある。
「………無理。」
「じゃ、私は遅刻するの絶対嫌だから先に行かせてもらうわね。」
「あああ!!藍様あああ!!がんばる!私がんばるから!!乗せてください!!」
「………わかったから、早く乗って。」
「天使……。藍に天使が降臨した……!!」
「黙りなさい。ちょっと飛ばすわよ?」
「はーい!わかりましたー!!」
「……しっかり、捕まってて、よっ…!!」
ゴォォォォオオオ
「あれ、藍さん…、自転車はゴォォォオなんて音たてな………いッ!?!?」
「喋ると舌噛むわよ!!」
「ぎぃぁぁぁぁあぁあぁああああ!!!」
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