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「早川、お兄さん放置でいいの?」
園田が由莉を追いかけ尋ねた。
「いいの。どうせついてくるから。」
由莉の言葉に園田が振り返ると、肩を落とした由樹がとぼとぼとついてきていた。
それにしても一條さんめ……。
余計なことを言ってくれたな。
十中八九、車の窓ガラスを汚したことにたいする嫌がらせだろう。
今に見てろ。
十円玉の汎用性を示してやる。
由莉と園田と、後方を歩く由樹は駅についた。
園田は腕時計を見ながら小さく頷く。
「うん、この時間ならそんなに混んでないと思うよ。」
「わざわざ駅まで送ってくれてありがとう。楽しかった。」
「これからはどんどん参加してよ。他の先輩方も俺も、もっと早川に来てもらいたいしさ。温泉旅行もおいでよ!」
「うん、考えておく。それじゃ。」
「またね。」
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