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由樹が鼻息も荒く乗り込んできた。
そして一條の手が由莉の頭にあるのを見ると、顔を真っ赤にし、鯉のように口をぱくぱくさせた。
「おま……!俺の……!手……!」
「いきなり入ってきたりしてなに?」
一條が顔をしかめる。
「お前こそ俺の由莉になに触ってるんだよ!!」
「せっかくいいところだったのになぁ。」
「いいところ!?いいところってなんだよ!!」
「部外者には言えないこと。」
「俺は由莉の兄だぞ!!な、由莉!?」
「……たぶん…?」
「え……。」
一瞬部屋の空気が固まる。
一條は面倒臭そうに由樹に言った。
「で、結局なんの用なの?」
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