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祠の内部は肌寒く、2人は軽装で来た事を少々後悔した。
特にティーシェは小刻みに身体を震わせ、カチカチと歯を鳴らしていた。
「ささささ寒いね…わわわ私もうちょっとあた、あた、暖かい格好してくればよかった…」
「この祠は反対側の入り口からセシール雪原の冷気が流れてるからな。当たり前だ。耐えられなきゃ先に帰ってもいいぞ?その代わり儀式は俺だけで済ませ旅にも俺だけで出る」
「こ、これくらい平気だよ!」と、ティーシェは慌てて返事をする。外はもう暗く、今から1人で村まで戻るという事態だけはどうしても避けたかった。
それから暫くの間2人は無言であるき続けた。松明は儀式用のものしか与えられていない為、暗闇の上に所々地面が隆起した足場の悪い道程である。加えて先からの冷気に徐々に体力を奪われる為、2人の顔(特にティーシェ)に疲れが見え始めた。
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