運命的な出会い

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俺は浦島桃太郎。 本当はもっと長いんだけど、長すぎるから省略されて呼ばれてる。 そんな俺は今、鞘を脇差しにしっかりとしまいこみ、海岸沿いを歩いていた。 今の時代は幕末。 廃刀令とかそんなんがでちゃって、武士なのに刀を持てないこの頃。 それなのに俺は今堂々と刀を持ち歩いて人々の(冷たい)視線を集めていた。 ……フフフ。 どうだすごいだろう。 お前らには出来ないことが俺には出来る!!! 俺はすごい!! すごい人間なん…「おいてめー!!今のご時世に何刀なんてもってんだゴルゥァァァ!!」 ブワァサーっ!!!! 今すごいスカッとした気分で気持ちいい感じだったのに、 いきなり見物してた人々のうち何人かが俺めがけて砂をぶちまけてきた。 『ちょっ痛!目に入った!砂が目に入った! 誰か水!!砂流す水頂戴!!』 俺はただひたすら水を懇願した。 それと同時に、心の中で神様に謝った。 …調子のってごめんなさい。と。 ・
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