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「けほっ、‥渋やんごめんなぁ」
「気にすんな。他に持ってく物あるか?」
「んーん。こんなに渋やんいける?」
「あぁ、こないだいらん物全部捨てたから余裕で入る。…荷物車に乗せてくるから寝とけよ?」
「はぁい」
重いやろうから荷台の場所を教えた。
今思ったらこの家の物ほとんど僕の私物やってんなぁ…
「もう、終わりやね」
おーくら?僕幸せやったよ。亮とお幸せに
クリスマスにもらったネックレスと1年の記念日にもらった指輪を外して置き手紙と一緒に机においた。
『おーくらへ
僕は、おーくらと付き合えてとても幸せでした。
さようなら
ネックレスと指輪返すな。
鍵はポストに入れておきます。
明日からメンバーとしてよろしくね
やすだ』
今日は絶対に大倉が帰ってくる日。
仕事が遅くまであっても友達と遊んでても絶対に帰ってくんの…もう後戻りはできひん
「やす終わったで。病院いこか」
「うっ…しぶやぁん」
「…ん、いっぱい泣き」
僕を抱きしめてくれて背中をぽんぽん一定のリズムで叩いてくれる。
それと同時に何かの糸が切れて渋やんの腕のなかで子どもみたいに泣きじゃくった
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